燕岳(つばくろだけ)


山行日 平成26年9月24、25日 標高2,763m
歩行時間 1日目:5時間15分、2日目:3時間45分
行程 1日目:約6.5q 2日目約:5.5q
1日目 中房温泉7:25→第一ベンチ8:00→第二ベンチ8:30→第三ベンチ9:10→富士見ベンチ9:55→ 合戦小屋10:40→合戦沢ノ頭11:35→燕山荘12:35(テント設営等)13:25→燕岳13:45→燕山荘(テント)14:05(泊)

2日目 燕山荘7:30→合戦沢ノ頭8:00→合戦小屋8:20→富士見ベンチ9:05→第三ベンチ9:35 →第二ベンチ10:00→第一ベンチ10:30→中房温泉11:15<経路図>
参加者
S原、きむ、しげき(3人)
今月の幹事:きむ

「北アルプスの女王」は優美でした。

〜 1日目 〜

今年も北アルプスに行ってきました。毎度のごとく発案は、私きむで ございます。


今年のメンバーは、昨年のメンバーとは一部変更となり、Y中部員は 一身上の都合により不参加となり、変わってこれがアルプスデビュー となるS原部員が参加となりました。


今年のアルプス山行先を色々と話し合った結果、今年は燕岳から常念 山脈を縦走し、常念岳を目指すプランを立てました。


しかしながら、折しも台風16号によります天候悪化のため、日程の 短縮も考慮しながらの出発となりました。


出発は毎度のことながら、夜中にしげき部員に迎えに来てもらって、 大阪を出発します。しげき部員いつもありがとうございます。


今年は雨や通行止めもなく、順調に中央道、長野道を経由し、安曇野 方面に向かいます。


その車中にて、今回の行程中の天気を考慮し、当初の予定である常念岳 までの縦走を諦めて、燕岳への登頂の1泊プランへ変更することにしました。 台風が恨めしいです(T_T)。


登山口までは狭い山道です。この山道を10kmほど走りますが、無事 登山口近くの駐車場に到着できました。


今回もほぼ寝ることもなく、登頂することとなりました。これが後々 ボディーブローの様に効いてくることに・・。


登山口は中房温泉からです。ここから北アルプス三大急登と言われる 合戦尾根を歩きます。まずは合戦小屋を目指し、7時25分頃クライム オン!!


隊列は初アルプスのS原部員を真ん中に、先頭のきむがルート・足場 確認、しげき部員がバックアップにまわります。


北アルプス三大急登の名のとおり、出だしから坂が続きますが、適度な 距離にベンチ(第一、第二、第三、富士見)があり、よく整備されている道 ですので、それ程気負わなくてもよいと思います。


途中の富士見ベンチからは、その名のとおり遠いですが、富士山がはっ きり見えました。やっぱり富士山は、どこから見てもよくわかりますね。


その後も坂が続くので、ペースを落としながらも疲労が溜まらない様に 慎重に歩いていきます。距離と高度を稼いでいきます。


そうこうしているうちに、10時40分頃には、合戦小屋に到着しました。 ここで大休止します。ここの名物は、なんと地元の波田産スイカです。荷揚げ ケーブルで運搬されてきます。


一カット(といっても結構大きい)800円でS原部員と半分にして食べ ました。とても甘かったです。塩もかけて、これで糖分、水分、塩分チャージ 完了です。


この先の登山道は、幾分傾斜は穏やかになり、合戦沢ノ頭を目指します。 その道中の左手には、本当は向かうはずでした大天井岳や大天井荘等の常念 山脈の稜線が見えてきます。


いつかは、あの稜線を歩きたい。とリベンジを誓い合う部員達でした。 合戦沢ノ頭からは遠目ですが槍ヶ岳を見ることができました。昨年登頂した 山ですので、ひときわ愛着もあります。


ここからのアングルでは、槍ヶ岳の大槍とその横の小槍、それらの間に ある孫槍まで見えます。槍ヶ岳もどこから見てもよくわかりますよね。


この先の登山道の方向には、目指す燕山荘や燕岳の優美な山容が見えて きます。またここから先はダケカンバやナナカマドの紅葉が色づいて楽しま せてくれます。


しかし、ここからが正直きつかったです。傾斜はそれ程ではないのです が、重い装備(1泊分の装備を減らしたとはいえ16、7s程)に急登を こなした疲労が溜まってきます。


私きむは、泣きどころの(何故か)股関節、S原部員はガラスの膝や持病 の腰痛といったところです。


また、寝不足や高度(2,600m程)により空気が薄いのも影響している ようで、少し歩いては小休止を繰り返します。


なんとかヘトヘト状態になりながらも、12時40分頃には燕山荘に到着 しました!(^^)!


段々と天気予報どおり、雨模様でガスが出てきましたので、きむ・しげき の両部員は急いでテントを設営(ちなみに1泊700円)を始めました。


天候がましなうちに燕岳登頂を目指します。山頂までは約30分程の行程 ですが、途中はイルカ岩やメガネ岩といった奇岩もあり、なかなか楽しめます。


白砂とハイマツの緑のコントラストがとてもきれいで、山よりも海岸のよう な感じがしました。天候が悪くなる中、無事燕岳に登頂出来ました(^_^)v 


2,763mの頂(いただき)です。三角点タッチと記念撮影をして、急い で下山します。山頂からの視界は悪く景色を楽しむことができず残念でしたが、 下山途中になんと雷鳥を見ることができました。


ヤッター!天候の悪いほんの一瞬でしたが、なんか癒されます(≧▽≦)。 その後も雨と風は、ますます強くなり、14:30頃でしたが、この日の行程を 終了しました(というか、テント組は外へ一歩も動けない状態でした)


その後、小屋泊のS原部員は、優雅に喫茶室でコーヒーを飲み、暖かい夕食 (メインはチーズインハンバーグだったそうな)を食し、他の宿泊されていた方 とご歓談されていた。ということです。


一方テント組はというと、テント内でガスバーナーを使うこともできず、行動 食等で食事を済まし、暴風雨に揺られるテントに恐怖しながらの一夜を過ごしました。


〜 2日目 〜

前日の暴風雨は、結局一晩中続きました。その間1〜2時間おきに、目が覚め ましたが、狭いテント内では、寝るしかないので、存分に身体を休ませることが できました。


ちなみに山頂では、各社の携帯電話も通じ、小屋・テント間で連絡を取りあう こともできました。風は幾分ましな様子ですが、雨は降り続きガスで視界も悪い です。


結局、雨の中で撤収作業をして、燕山荘にてS原部員と合流しました。午前7時 30分頃には、昨日登ってきた登山道にて下山を開始しました。


雨の中ですので、滑らない様に慎重に下山します。下山を初めて10分ほどで、 途中唯一のクサリ場があります。登りの時もそうでしたが、天候のよい時はクサリ を使用しなくても大丈夫かと思います。しかし今回は雨ですので慎重に下ります。


合戦小屋まで降りてきた時、しげき部員は寒さのため、暖かいスープを頼んで いました。途中でお会いした登山者とお話したところ、大天井岳まで行かれる、 という方も。


午後からは天候が回復する予報でしたので、無事に行けたのかなぁ?あぁ 今から登られる方がうらやましいです。


下りはS原部員のガラスの膝が持つかどうか、が焦点でしたが、膝はしっかり テーピングをされていて、大丈夫だったようです。


しかし持病の腰が悲鳴を!・・・ピキッ(嘘です)

木の根は、雨で滑りやすいので、さらに慎重に下り、11時15分頃、雨の中 無事に下山できました。


ここからドロドロになった身体を洗いに公営の「しゃくなげ荘」に向かいます。 近頃のスーパー銭湯の様な感じではなく、町の銭湯の様な、素朴な感じのよいお風 呂でした。


お風呂に入って、きれいさっぱりになると、おなかが空いてきました。そういえ ば、テント組は昨日の晩からまともなものを食していません。


せっかくなので、安曇野名物のお蕎麦を食することにしました。場所は「しゃく なげ荘」から、ほど近い「そば処 時遊庵あさかわ」です。


ここでは、S原部員と私はおすすめの「わさびの花芽ざる」を、しげき部員は 「天ぷらざる」をいただきました。「わさびの花芽ざる」は、煮たわさびの茎を 薬味代わりに入れるもので、とてもおいしかったです。


私達は最後の方に入店して、お客さんが少なかったためか、縁側にて、お蕎麦屋 さんの亭主とお話することができました。アケビ等もいただいてしまいました。あり がとうございました。


お腹も満たされた一行は、途中のサービスエリアで、お土産を買い、一路大阪へ の帰路につきました。今回は、天候のため常念岳まで縦走できず、山頂からも景色が 楽しめず、無念の撤退となりました。


しかし雷鳥をはじめとする様々な動物に出会え、道中は富士山や槍ヶ岳も見ること ができました。

また、大正から昭和にかけての単独行者である加藤文太郎の北アルプスデビューの 地であり、「北アルプスの女王」とも称される燕岳に無事登頂することができ、今回の 山行を堪能することができました。


無事登山終了〜。







中房温泉の登山口
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いや、もう出会いましたけど・・・
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富士見ベンチから<br>見えた富士山


富士見ベンチから
見えた富士山









合戦小屋到着
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合戦小屋名物のスイカ


合戦小屋名物のスイカ


合戦沢ノ頭の三角点


合戦沢ノ頭の三角点





合戦沢ノ頭より常念山脈の稜線を望む
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目指すは燕山荘
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合戦沢ノ頭から見えた槍ヶ岳


合戦沢ノ頭から見えた槍ヶ岳


燕山荘


燕山荘





燕山荘のテント場
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燕岳に向かいます
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イルカ岩


イルカ岩





メガネ岩としげき部員
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燕岳山頂
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燕岳の三角点


燕岳の三角点





なんと雷鳥が・・・
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燕山荘の内部
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燕山荘での夕食
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燕山荘より下山
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下山もずっと雨です


下山もずっと雨です


無事下山


無事下山


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