常念山脈縦走


山行日 平成27年9月23〜25日 標高 燕岳:2,763m、大天井岳2,922m
歩行時間 1日目:約6時間、2日目:約7時間、3日目:約3時間30分
行程 1日目:約7.5q 2日目約:9.5q 3日目約:5.7q
1日目 中房温泉→第一ベンチ→第二ベンチ→第三ベンチ→富士見ベンチ→合戦小屋→燕山荘(テント設営等)→燕岳→燕山荘(泊)
2日目 燕山荘→蛙岩→為右衛門吊岩→切通岩→大天荘→大天井岳→大天荘→東天井岳→横通岳→常念小屋
3日目 常念小屋→胸付八丁→笠原→烏帽子沢→王滝ベンチ→ヒエ平<経路図>
参加者
きむ、Y中、しげき、こじ〜(4人)
今月の幹事:きむ

山の天気は変わりやすく、天国と地獄のような登山でした

−1日目−

今回は年1回の北アルプス登山です。コースは燕岳から大天井岳を 経由して最後は常念岳を目指します。


前日の午後8時頃、しげき部員の車で今回の参加者を拾ってもらい、 大阪を出発しました。


名神高速道路から中央道、長野道を経て、目的地である安曇野IC に向かいます。


安曇野IC手前の梓川SAに午前2時30分頃到着しました。明るて 綺麗なトイレもあるので、ここで仮眠を取りました。


午前5時過ぎに起きて、トイレを済まして、5時半前に再び出発し ました。1時間ほどで中房温泉の登山者駐車場に到着しました。


ところが午前6時30分時点で、第1駐車場は既に満杯です。急いで 第2駐車場へ向かいます。何とか空きスペースがありましたので、こ こに車を停めました。


中房温泉の登山口で、恒例の各部員の装備を撮影しました。皆さん 色々な装備を持ってきています。撮影後に集合写真を撮り、午前7時 20分に登り始めました。


このコースは北アルプス三大急登といわれるだけあって、序盤から 急な登りが続きます。


しかし約40分ごとに第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士 見ベンチと休憩する場所があり、心地よく登っていきます。


途中で槍ヶ岳が顔を覗かせたり、富士見ベンチでは富士山がかすかに 見えたりしました\(^o^)/。


最後の休憩ポイントである合戦小屋で、名物のスイカを食べようと 思ったら、私たちの順番の一人手前で売り切れてしまいました。

ショボン(´・_・`)


残念ながらスイカを頬張って、食する想いを果たせず、合戦小屋を 後にして再び登り始めます。


しばらくしますと今日の宿営地の燕山荘が見えてきて、我々のテン ションも否応なく上がります(*^^*)。


12時20分頃に燕山荘に到着しました。テント組と山小屋組に別 れて、テント組は早速テントの設営を始めました。


テント場には、我々以外は1組だけテントを張っており、テントを 張る場所は選び放題です。


山小屋の人の情報では「午後からガスがかかるかも」との話なので、 テントを張り終え、急いで山小屋組と合流して、サブザックを背負い 燕岳を目指します。


山小屋から見える燕岳は、北アルプスの女王と呼ばれているだけあ って、その美しい容貌に見入ってしまいました。


燕岳までは片道約30分の行程ですが、白い花崗岩の登山道、周囲 のハイマツ帯の緑のコンストラストやイルカ岩やメガネ岩など珍しい 形の岩を眺めながら歩きましたので、あっという間でした。


燕岳に無事登頂することができ、周囲を見渡すとよく晴れていたた め、周りの雄大な山々の姿もよく見えて、写真もばっちり撮れました。


燕岳から燕山荘に戻る途中で、ハイマツの辺りがガサガサとするの で、歩きを止めて、よく見てみますと。ライチョウのつがいがいます。


私達がいてもライチョウは逃げようとせず、のんきにウロウロして います。何ともかわいいやつです。

ライチョウは初めてみますが、その警戒心の無さに驚きました。


燕山荘に戻りますと、山小屋の人の言っていたとおり、ガスがかか ってきました。ガスがかかる前に燕岳に登れてラッキーです。


テントで荷物整理をしてから、午後3時30頃から山小屋組と合流 して缶ビールで乾杯p(^^)qして、今日一日の登山の労をねぎらいます。


楽しみにしていた晩御飯を食べている間にも、登山者がどんどん燕 山荘に登ってきます。テント場も10組以上のテントが張られ、賑や かになりました。明日も早いので、日没とともにシュラフに潜ります。



−2日目−

午前3時30分すぎ、テント場にいた学生らしきグループの声で、 目を覚ましました。


今日の天気や明日以降の天候は悪くなる話していて、さながら人間 ラジオ状態で話を聞かせてもらいました。


日の出前の時間にテントから出てみますと、眼下には安曇野市街の きれいな夜景が見えました。


しばらくしますと、ご来光も拝めました。雲海の上から見るご来光 や朝焼けに染まる富士山は格別でした。


朝食を済ませた後に、さっそくテントを撤収して、午前7時20分 に燕山荘を出発します。


縦走路の右側に槍ヶ岳や穂高連峰、左側に富士山という、何とも贅 沢なロケーションで歩き始めます。


ところが蛙岩を通過して、大下りの頭に着く頃には、空がみるみる 曇ってきます。しばらくするとポツリと雨が降ってきて、雨具を羽織 りました。


切通岩にあるクサリ場とはしごを恐る恐る下りていき、喜作レリー フにたどり着きます。


ここから槍ヶ岳方面と常念岳方面に別れますが、左手の常念岳方面 の道を進み、大天荘を目指します。


大天荘までの道のりは険しく、急な登りが続きます。ようやく大天 荘に到着しました。重いザックを置いて、片道10分ほどの行程で 大天井岳に登りました。


大天井岳は常念山脈の最高峰です。ちょうどガスが晴れてきたこと もあり、360度のパノラマで眺めは最高でした。


大天井岳から戻り、大天荘にてお昼ご飯を食べました。名物のイン ディアンカレーはあいにく売り切れでしたので、温かい山菜そばを いただきました。


山荘を出ますと、かなり寒くなっており、温度計は4度を示して います。どうりで寒いはずです。


雨が強くなり、レンインウェアをきちんと装着して、出発しました。 しかし尾根筋で雨にたたられ、足場の悪さと寒さに耐える苦行みたい な山行でした。


尾根筋のアップダウンを歩きながら、東天井岳を過ぎ、横通岳を 過ぎて、しばらくしますと遥か下に常念小屋が見えました。


やっと苦行のような山行から抜け出せるという思いから、気持ちも 上向きになり、常念小屋に向かって下りていきます。


常念小屋に到着しまして、テント組は雨のなかテントを設営し、 設営が終わりますと、テントに滑る込むように入ります。


濡れた服を着替えるとようやく一息つけました。激しい雨の中で、 前室でバーナーでお湯を沸かし、暖かい晩御飯を食べて体を温めます。


こんな山の上でも電波が通じているので、携帯のメールで明日の 打ち合わせを行い、天候が悪ければ常念岳登頂は諦めることを決め まして、午後5時過ぎにはシュラフに入り、就寝しました。



−3日目−

午前5時30分頃に目覚めました。相変わらず降る雨の中、テン ト内でお湯を沸かすのも億劫なので、携帯食だけで朝食を済ませ ました。


今日も朝から雨が続いています。ガスで常念岳が見えないこと から、残念ながら常念岳登頂を諦めて、テント内の片付けを開始 します。


それが終わりますと今度は濡れたレインウェアを着て、テントの 撤収作業を開始しました。


雨の中の撤収ですので、手早く片付けて、防水袋にテントを突っ 込みます。山小屋組のこじ〜に下山後のタクシーの予約をお願い して、午前7時10分には下山を開始します。


最初からかなりの急勾配を登山道を降りて行きます。この急勾 配は胸付八丁あたりまで続きます。


沢沿いの登山道なので、沢を渡る丸太橋が多く、雨で川が増水 していますので、迫力があります。また登山道も雨で川のよう になっており、こうなると道か川かわかりません(泣)


しかも雨で濡れた登山道は、滑りやすく途中に何どもスリップ したり、転んだりしてしまいました。


こうなりますと、登山を楽しむどころか、ひたすら作業をして いる感じになります。


ちょうど午前10時30分に登山口のあるヒエ平に到着しました。 既にタクシーの運転手さんが待ってくれており、タクシーに乗り 込んで中房温泉に向かいます。


車中で温泉や食事する場所の情報をタクシーの運転手さんに教 えてもらいます。タクシーに揺られること1時間弱で中房温泉 に到着しました。


荷物をタクシーからしげき号に載せ替えて、駐車場を後にしま した。中房温泉は露天風呂しかないそうなので、雨でも濡れない 屋根付きの洗い場がある有明荘に向かいます。


有明荘の温泉にちゃぽん〜と湯につかりました。3日ぶりのお 風呂につかりながら、今回の登山に想いを馳せます。


温泉からあがり、タクシーの運転手さんに教えていただいた 「車屋」というお蕎麦屋さんに行きました。


店の入口には有名人のサイン色紙が、所狭しと並べられており ます。有名店なのは間違いなく、否応なくテンションが上がり ます(*^^*)。


それぞれ好みのお蕎麦を注文して、食すると前評判どおり美味 しかったです。腹ごしらえをして、お土産物屋さんに寄ってから、 大阪に向けて帰ります。


無事登山終了〜。







登山開始〜
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合戦小屋でスイカ売り切れ(泣)
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燕山荘から見た燕岳
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イルカ岩
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メガネ岩
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燕岳頂上にて
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ライチョウのつがい
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テン場でディナー
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燕山荘から見た朝やけの富士
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縦走路から見た槍ヶ岳
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切通岩のハシゴ。こわ〜
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喜作レリーフ
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大天井岳の頂上
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常念岳と眼下の常念小屋
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やっとたどり着いた常念小屋
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常念乗越
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胸突八丁としげき
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増水した登山道
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大滝ベンチ
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ヒエ平登山口
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