芦生の森


山行日 平成23年5月3、4日 標高765m 歩行時間 1日目6時間50分、2日目3時間20分
行程1日目約11km 2日目5km
1日目 研究林入口→林道出合→櫃倉谷川→櫃倉谷→杉尾峠→上谷→野田畑湿原→長治谷作業所
2日目 長治谷作業所→下谷→ケヤキ峠→内杉谷川→林道出合→研究林入口<経路図>
参加者
きむ副部長、Y中事務局長(2人)
今月の幹事:Y中事務局長

芦生の森で登山の厳しさを教えられました

ゴールデンウィークで暇なので、京都大学芦生研究林で テント泊登山を計画しましたo(^▽^)o。


朝6時に大阪を出発して、京都大学芦生研究林に午前 9時前に到着しました。研究林の入口で申請書記入して投函。 いざ出発です。


初めてのテント泊に期待と戸惑いを感じながら、ザック が肩に重く圧し掛かかります。


林道出合を左に曲がって、櫃倉川沿いの林道を進んで いきます。


京都市から2時間ほどで来れるとは思えないくらい美しい 景色が2人を魅了します。


例えて言うなら、焼酎のいいちこのCMに出てくるような 美しい川の景色です・・。


櫃倉川を進むと、やがて道がなくなり、河原が広がる 風景が。道はどこ?と必死で地図を見ながら、とにかく 櫃倉川の上流に向かわないといけないです。


川の右岸を歩いても道が途切れ、逆側の左岸に道が あるため、櫃倉川の強行渡河を繰り返すことに・・。


やがて川の水深が深くても、渡河しなくてはならず、 靴にも浸水して、靴下もズボン(すそ)もベトベトに 濡れました。


しばらく川を遡りますと、右手に登り坂があり、 登っていきますく。


登り坂の突きあたりに、「西へ行く道」と「東側に ロープが、かかっている山の斜面」があります。


ここが櫃倉谷だと思いこみ、東にルートを取るべき ということで、ロープを使って、山の斜面を登ってみるも、 ロープよりも上の斜面が、急なのでどうしても登れません。


これはおかしいと思い、急斜面をそろりそろり降 りますと、一人のおじさんが坂を登ってきました。


このおじさんにルートを教えてもらうと、ここは 櫃倉谷ではなく、ロープも実は斜面を登るためでは 無いものらしい。


ここから先の道を教えてもらい、お礼を言って おじさんと別れます。


しばらく櫃倉川を上流に向かって進むと、先ほど のおじさんがお昼ごはんを食べていました。


おじさんの勧めで、一緒にお昼を食べることに。 どうもすみません((^^))。


お昼を食べながら、芦生の森のこととか、地図の 読み方を教えてもらいながら、おじさんと再び別れました。


再び櫃倉川を遡り、久ぶりに見る「道標」を見ますと、 確実に自分の位置がわかり安心します。


正直、ここまで不安に駆られたことはなく、普段の登山が いかに恵まれた環境なのか実感しました。


しかし、しばらく川を進みますと普通の登山道のよう に目印のテープがなく、標示もないので、地形を見ながら ルートを探していました。


すると、先ほどのおじさんと一緒になり、再びルートを 教えてもらいました。しばらくは、おじさんについていく ことに・・


櫃倉谷のところで、2股に分かれた谷と谷の間の斜面を 登って、杉尾峠に行くそうですが、そんな道は見当たりま せん。


よく眼を凝らすと、斜面にかすかな踏み跡があります。

(おじさんに教えてもらわないと全然わかりませんでした)


踏み跡に沿って急斜面を登っていきます。10分後、よう やく林道に到達しました。


舗装されていない林道の左手を見ると、なんとバスが 停まっています。おじさんに聞くと、トレッキングツアー のお客さんを迎えるためのバスらしい。


林道から杉尾峠に行く階段を登っていきます。ようやく 目標の杉尾峠に到着しました。ここから北側は福井県です。


晴れているとここから日本海が見えるらしいです。 杉尾峠で、おじさんと再度、別れました。


ここから「上谷」という渓谷に向かって坂を下りて 行くと、トレッキングツアー客とガイドさんとおぼしき 団体と遭遇しました。


鮮やかな色の登山服を着た一行に対して「こんにちは」 と挨拶をします。ツアー客から見ると、我々は靴もズボンも泥 だらけで、疲労の色が漂っていたかもしれない。


さらに歩いていきますと、おじさんが休憩をしていました。 おじさんと挨拶をして、再び一緒に歩きました。おじさんは、 今日は野田畑湿原で泊まるそうです。


おじさんと別れ際に今日のお礼を言いいました。 おじさんと出会わなければ、未だに櫃倉谷周辺をウロウロ していたかもしれません。


おじさんと別れて、野田畑湿原を歩きます。もうすぐ 宿泊地の長治谷作業場と思うと力が湧きます。


確かな道が無いなか、踏み跡を見てルートを確認します。 こういう歩き方もようやく慣れてきました。


ようやく長治谷作業所に到着すると、すでに4〜5組が テントを張っていました。


時間は午後3時50分。日没が近いので急いでテントを張り、 テント泊の準備をしました。


個人的な話になりますが、私(事務局長)が1年半前に 「登山用テント」を購入しながら、機会がなく一度も陽の目 を見なかったテントを使えて感無量です(涙)


テント泊の準備が終わると、すぐに晩御飯の準備にかかり ました。今日の晩御飯は「サタケの五目御飯」、「フリーズ ドライの赤だし」、「サバ味噌の缶詰」に、デザートで「みか んのシロップ漬け」です。


さっそく、きむ副部長とビールで乾杯をする。今日1日の 苦労を振返りながら飲むビールが実においしいです。


おじさんにルートを教えてもらってなければ、おそらく 1〜2時間は到着するのが遅れたと思います。


櫃倉川は特に目印もないので、地図を的確に読まないと現在地 がわからない。毎年遭難者がでるのもわかるような気がします。


午後5時過ぎに食事を終えると、濡れた靴とズボンが寒いので レインスーツに着替えて、シュラフに入って暖まることにしました。


すると疲れもあってか、暖まるだけでなく、そのまま眠りに入って しまいました。


午前2時頃、トイレにいきたくなり、眼が覚めました。濡れた 靴に裸足でトイレに行くと氷点下近くの気温なのか、かなり寒い。 震えながらトイレに行きました。


この寒さなら、ダウンジャケットを持ってきて正解でした。 テントに戻りダウンを来たまま再びシュラフにもぐりこみます


翌朝6時前に眼がさめて、テントの中で片づけをしました。 きむ副部長も起きていたので、そのまま朝食の準備を始めました。


朝ごはんは「サタケの豆乳粥」と「無印良品のスープ」を食べ ました。9時出発の予定でしたが、早めに出発することにして テントの撤収を始めました。


ところがテントの結露がすごくて、きむ副部長に吸水モップ を借りて、テントについた水滴をふき取り、日があたり始めたの で、テントを乾かしました。


テントを撤収して、テントやシュラフ等をザックに詰め 込んで、いよいよ出発します。


おじさんの話では、ケヤキ峠からの道は、昨日の櫃倉川 のルート違って、川にはまる事も無く、道も大変ではないと のことです。


実際、下谷の渓谷沿いの道は、綺麗な風景が続きます。 すると登り坂が始まり、緩やかな登り坂をひたすら登って いきます。


すると長治谷作業所で泊まっていたおじさん達が坂を 下ってきます。朝早くに起きて散歩がてらにトレッキング していたのでしょうか。


ケヤキ峠に到着しますと、京大研究林所属のブルドーザー やショベルカーが停めてありました。旧式な感じもしましたが、 こんな装備も独自に京大が持っていることに、驚きです。


ケヤキ峠出発します。長いつづら折りの道を下りて いきます。


途中に3組の登山者と出会います。うち2組がカップル です。何やら楽しげに話をしていました。うらやましいです。


峠の下りも終盤にさしかかり、ようやく内杉谷川に出ました。 なんとも清廉な流れです。


再び林道出合にでます。これで芦生の森を1周したこと になります。


そこから研究林事務所に戻ると、前日は7〜8台しか 停まっていませんでしたが、翌日は駐車場が車で一杯に なっていました。


京大研究林を出て、美山町のかやぶきの里で昼飯を 食べます。かやぶきの里でお土産を買いましたが、 ゴールデンウイークなので、すごい人でした。


かやぶきの里を出て、テント泊登山の充実感に ひたりながら、自宅に向かって車を走らせました。


無事登山終了〜




入山申請書を提出


入山申請書を提出


15kgのザックを背負う副部長


15kgのザックを背負う副部長


5月なのに、まだ雪が残っていた


5月なのに、まだ雪が残っていた


櫃倉川を渡る副部長


櫃倉川を渡る副部長


我々を惑わした「ロープ」


我々を惑わした「ロープ」


杉尾峠の道標


杉尾峠の道標


何度も助けてくれた「おじさん」


何度も助けてくれた「おじさん」


上谷の風景


上谷の風景


テントを張り終えた副部長


テントを張り終えた副部長


ようやく陽の目を見た事務局長テント


ようやく陽の目を見た事務局長テント


晩御飯の様子


晩御飯の様子


長治谷作業小屋


長治谷作業小屋


テント場の風景


テント場の風景


長治谷作業場のトイレ


長治谷作業場のトイレ


ケヤキ峠の京大ショベルカー


ケヤキ峠の京大ショベルカー


内杉谷川の巨木


内杉谷川の巨木


ゲート付近の「芦生研究林看板」


ゲート付近の「芦生研究林看板」


林道出合の道標


林道出合の道標


研究林入口付近の堰


研究林入口付近の堰


翌日は満車になった駐車場


翌日は満車になった駐車場


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